青山華の会
青山華の会について
青山きもの学院「青山華の会」は、在校生、修了生どなたでもご参加頂けます。
着物を着てお食事を楽しみながら、着物を核とした日本の文化をご一緒に楽しみましょう。
次回のイベント
イベント名
月岡芳年の「月百姿」を賞でる@目黒雅叙園百段階段
- ご集合日時
- 令和6年11月23日(土)
11時20分 - 解散 14時30分予定
- ご集合場所
-
ホテル目黒雅叙園 中国料理「旬遊紀(しゅんゆうき)」
(目黒駅西口より徒歩10分位ですが急な坂がありますので目黒駅東口交番前10時45分、11時5分発予定の無料送迎バスをご利用ください。)
今年最後の青山華の会は23年ぶりに目黒雅叙園におきまして「月百姿(つきのひゃくし)」をテーマに開催します。幕末から明治にかけて活動し、最後の浮世絵師と言われた月丘芳年の最後の大作「月百姿」。その全百点の揃物の大判錦絵から選ばれた作品数点と現代アートの鑑賞会をご案内します。
お楽しみのお食事は目黒雅叙園内の中国料理店で「旬を愛で 味を愉しみ くつろぎ遊ぶ」をモットーにした「旬遊紀(しゅんゆうき)」の医食同源をテーマにしたコース料理をご準備いたします。中華料理のイメージを覆すような繊細で美しくて美味しいお料理の数々をお楽しみください。青山華の会恒例の鑑賞前事前レクチャーは、同会場内でお食事の最後の時間に今回の企画展のご担当者様にお願いしております。
鑑賞会では2009年に東京都指定有形文化財となった「百段階段」によって繋がれた90年続く雅叙園唯一の木造建築物のしつらえの中に展示された作品の数々をゆっくりとご覧いただきます。日光東照宮や歌舞伎の華やかなしつらえを思わせる江戸の伝統的美意識を継承する文化財の中で、浮世絵に描かれた「月」がまるで目の前に現れたかと思わせるような現代アーティストによる数々の作品をゆっくりとご鑑賞ください。
紅葉の盛りとなる休日に「月百姿」をお気に入りの装いでご一緒いたしましょう。そして百段階段を99段までしか作らなかった目黒雅叙園の思いを共有しましょう。皆さまのご参加をお待ちしております。
なお階段は手すり付きで緩やかですが途中各部屋を鑑賞しながら99段の階段を上り下りしますのでお心積もりの上、ご参加をお願い致します。
過去のイベントレポート
文楽への第一歩を名作と解説で@新国立劇場
朝夕は秋らしさを感じる様になりましたが日中はまだまだ真夏を思わせる日差しの中を会員、準会員、ビジター37名の皆さまがご参加くださいました。
青山華の会では2年半ぶりとなる文楽ですがお馴染の初代国立劇場が閉場しているため今回は新国立劇場での鑑賞です。新国立劇場にお集まりいただくのは10年ぶり。施設内のイタリアンレストラン・マエストロでは夏から単衣のさまざまな素材の装いが目を楽しませてくれました。
天井が高く明るく開放感のある空間でゆったりと彩り豊かな美味しいランチコースを賑やかに楽しんだ後はそれぞれ小劇場へ移動。普段は現代演劇を上映する舞台設備での文楽はいつもと違った趣があります。今回は文楽に馴染みのない方にも親しんでもらうための解説付き特別公演です。
1本目の「伊達娘恋緋鹿子(だてむすめこいのひがのこ)」より6巻末「火の見櫓の段」。別名「櫓のお七」または「八百屋お七」は、幕が上がると暗闇に立つ火の見櫓を背に深紅と葱色が鮮やかな鹿の子の振袖のお七の姿。見どころとなる火の見櫓の梯子を一段一段登るさまを人形遣いがその姿を見せずに操る場面は目が離せませんでした。
幕間では人形主遣いの桐竹勘次郎氏が客席中ほどから登場し文楽の歴史をはじめ、太夫、三味線、人形そして2本目の「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」の筋について解説してくださいました。中でも人形が主遣い、左遣い、足遣いの3人によって操られ主遣いにより表情が作られ、主遣いの指示により動作が決まってくる話は文楽の楽しみ方のひとつを知った気がしました。
2本目の6段目「釣船三婦内の段」では侠客の女房お辰が自分の顔に火鉢の鉄弓を押し当てる迫力ある場面、続いて7段目は「長町裏の段」では団七が強欲で理不尽な舅・義平次を死に追い詰める立ち回りは太夫の語り、三味線の音、人形の動きがひとつとなり緊張感を高めてくれるものでした。
2本の名作と幕間での分かりやすい解説により文楽が今までよりも身近に感じることが出来ました。また長期間閉場しているにもかかわらず他劇場でこのような企画を提供している国立劇場にエールを送りたいと思いました。
ご参加の皆さま、ご協力ありがとうございました。
どこへ時が流れても@明治座
爽やかな風が嬉しい梅雨入り前の日曜日。青山華の会ではお馴染の「明治座」に会員・準会員・ビジター含めて27名の皆さまがご参加くださいました。
今回は中村雅俊芸能生活50周年記念公演で音楽劇とライブの2部構成です。出演は昨年3月の青山華の会で好評だった「大逆転!大江戸桜誉賑(おおえどかーにばる)」でのマツケンサンバに続き今回もコロッケさんと久本雅美さんが盛り上げ役。特別出演にはドラマ「結婚と理想の現実」で中村雅俊さんと夫婦役だった田中美佐子さん、そしてドラマ「ゆうひが丘の総理大臣」で生徒役だった小川菜摘さんらが懐かしく温かい舞台にしてくれました。
第1部は本公演のために書き下ろされたオリジナルコメディー「どこへ時が流れても~俺たちのジュークボックス~」。東日本大震災で大きな被害を受けた中村雅俊さんの故郷、宮城の港町のカフェバーを舞台に物語は進みます。松田聖子さん、近藤真彦さんのヒット曲をはじめジュークボックスから突然音楽が流れだし…登場人物の心情を表現しながら、コロッケさんのモノマネコンサートも交え、歌って、踊って、大きな笑いと少しの涙で会場を包んでくれました。
幕間は食堂で明治座特製幕の内をいただき、第2部は中村雅俊さんのトークたっぷりのライブです。幕が開けるとラッパのベルボトムに長い髪…ドラマ「俺たちの旅」のカースケを思い出させる後ろ姿でスポットライトを浴びていたのはコロッケさん!大きな笑いの後、コロッケさんと全く同じ衣装で花道から登場した中村雅俊さんと「俺たちの旅」をお二人で譲り合いながら歌ってくれました。懐かしいヒット曲を中心に「ただお前がいい」「心の色」「恋人も濡れる街角」「ふれあい」「いつか町で会ったなら」…そして「ゆうひが丘の総理大臣」主題歌「時代遅れの恋人たち」では1階席は席を立ちライブを盛り上げました。
中村雅俊さんの故郷への思いと半世紀の歩みに触れ、ご参加の皆さまがそれぞれの故郷と思い出を重ねて頂けたことと思います。鎌田敏夫さん脚本「50年後の俺たちの旅」が実現し、今日の日をまた振り返る時が来ることを期待したい舞台に感謝。
どこへ時が流れても…「旅の終わりは、まだここじゃないようだ」。ご参加の皆さま、ご協力ありがとうございました。
三味線を知ろう!三味線を楽しもう!@グランドアーク半蔵門
快晴の日曜日。遠くの白い富士山が近くに感じられる澄みきった朝。お馴染になりました会場のホテルグランドアーク半蔵門には思い思いの春の装いで会員・準会員・ビジター含め28名の皆さまがご参加くださいました。
今回はこれまでに「鼓を知ると興味がひろがる」「笛を知ろう!笛を楽しもう!」でご好評いただきました福原鶴十郎先生そして三味線奏者には全国各地で開催されている邦楽演奏会でご活躍の常磐津齋櫻先生をお招きしました。
テーマは「三味線」です。ご紹介の後すぐに、五穀豊穣、天下泰平を願うお祝いの曲「三番叟」の演奏からスタートです。
福原先生の小鼓、常磐津先生の三味線が会場内に心地よく響きます。そのあと、三味線は日本特有の打楽器と弦楽器の組み合わせ楽器であること、棹、糸、皮、撥などの主な部位とその材質の説明などをうかがいました。特に糸は、絹糸をターメリックで黄色に染め、太さによって音色に変化があることの実演交えながらの説明は興味深く聞きました。お楽しみの体験では挙手された4人の方が指輪を外し、左手に白い指掛けをつけ、三味線を傾け、撥で弦を押さえ「幸せなら手をたたこう」続いて「きらきら星」を皆さんの手拍子の中でチャレンジしてくれました。さらに参加者全員が常磐津齋櫻先生の演奏のもとお座敷ゲーム「とら・とら・とら」を福原鶴十郎先生と楽しみました。見事に勝ち残った方には福原先生からウグイス笛のプレゼントがありました。最後は福原先生のウグイス笛と常磐津先生の三味線による演奏「春雨」で会場は優しく温かな春の空気に包まれました。
休憩後のお食事会は春いっぱいの会席料理。しらす、桜海老、桜鯛、鰆、竹の子、桜麩そして珍しい神馬草(あかもく)などたくさんの旬の食材を美しい食器に散りばめた上品な会席をご一緒に楽しみました。解散後ホテル1階のカフェが「とら・とら・とら」のおさらいで賑わったとか…ご参加の皆さま、ご協力ありがとうございました。
さよなら国立劇場最後の歌舞伎公演
秋晴れの穏やかな日曜日。青山華の会設立以来長年、文楽や歌舞伎鑑賞でお世話になってきた初代国立劇場ともいよいよお別れの時となりました。この日は会員・準会員・ビジター含め38名の皆さまが思い思いの着物姿でご参加くださいました。
観劇前の華の会恒例事前レクチャーでは「妹背山婦女庭訓」の題名、あらすじ、見どころを国立劇場の渡辺哲之様からうかがいました。
題名は奈良県吉野川を挟んだ「芋山」と「背山」そして女性の躾本「婦女庭訓」から。題材は藤原鎌足による蘇我入鹿征伐(大化の改新)。舞台で注目したいのは恋心を表す赤と白の二つの苧環(おだまき)。お芝居の見どころは、入鹿から鎌足が剣を奪還する場面、官女たちがお三輪へ意地悪を続ける場面、そして情景、登場人物の動き、心情を三味線の演奏に乗せて語られる場面とうかがいしました。
序幕「布留の社頭の場」は、お三輪(尾上菊之助)と求女(中村梅枝)と橘姫(中村米吉)による軽やかな短い舞踊劇。早速、3人の苧環に注目です。
長幕間でゆっくりとお弁当を楽しんだ後の二幕目は「三笠山御殿の場」。官女たちのお三輪いじめは、悲哀の中ではありますが思わず笑いを誘います。
大詰「三笠山奥殿の場」「三笠山入鹿誅伐の場」は、歌舞伎ならではの様式美。入鹿(中村歌六)から鎌足(尾上菊五郎)らが三種の神器のひとつ宝剣奪回の場面を楽しみました。その引き換えに命を差し出したお三輪の血を注いだ笛の音、鎌足のカマにより入鹿は誅伐され、めでたく天下泰平を取り戻し、ラストは鎌足らの台詞回し。初代国立劇場「めでたしめでたし」と結び大きな拍手の中、幕となりました。
幕間と終演後は、鏡獅子前や校倉造の劇場を背景に記念写真を撮ったり、さよなら記念スタンプの列に並んだり、ポスター展を鑑賞したり、記念グッズのショッピングにと其々初代国立劇場との名残を惜しみました。
「ありがとう国立劇場。さよなら国立劇場。またいつの日か。」
ご参加の皆さま、ご協力ありがとうございました。
日本演劇界屈指の名作観劇@新橋演舞場
朝夕は秋の気配を感じる様になりましたが日中はまだまだ暑い長月最初の日曜日。
青山華の会7年半ぶりの新橋演舞場での観劇会には正会員・準会員27名の皆さまに薄物の着物でご参加頂きました。
「ふるあめりかに袖はぬらさじ」は、幕末開港前の横浜の遊郭の物語。
遊女は日本人をお客とする「日本人口」と外国人をお客とする「唐人口」に分けられていました。
次々に舞台に上がる「唐人口」は目を覆いたくなるような取り合わせの衣装に品の無い立ち居振る舞いで客席は大いに盛り上がりますが、米国商人イルウス(前川康之)は不機嫌に。
遊女らの姿を「みょうちきりん」と訳し青年通訳(Hey!Sey!JUMP藪博太)は遊郭の主人(風間杜夫)に伝えます。
その後登場した「日本人口」の亀遊(美村里江)を気に入り身請けが決定。
直後、亀遊は恋仲だった青年通訳を思いながら命を絶ちました。
それから75日後「露をだにいとふ大和の女郎花ふるあめりかに袖はぬらさじ」という亀遊の辞世の句が捏造され異人に身を売ることを拒んで死んだ攘夷女郎がいたと話題になったところからは、おしゃべりな芸者お園(大竹しのぶ)のひとり舞台。
芸者を演ずるのも三味線を弾くのも初挑戦、加えて膨大な量のセリフに私たちは舞台にくぎ付けです。
お園(大竹しのぶ)は主人から客が喜ぶような話をするように頼まれ、流れに逆らうことなく亀遊の死の真実を知りながらも、攘夷のヒロイン伝説をつくり盛り上げます。
亀遊は亀勇と名を変え、生い立ちを変え、剃刀は短剣に変え、床の間に辞世の句が掛けられた「烈女亀勇自決の間」は連日盛況。
しかし最後は攘夷派の武士たちから疑われ刃を向けられハラハラドキドキのクライマックス。
笑いあり、涙ありの名作をご一緒に楽しみました。
終演後新橋演舞場近隣のカフェはどちらも着物姿が埋め尽くしたとうかがいました。
ご参加の皆さまご協力ありがとうございました。
笛を知ろう!笛を楽しもう!@グランドアーク半蔵門
梅雨入りしたばかりの日曜日。会場のホテルグランドアーク半蔵門の前の皇居は濃い緑。
この日、青山華の会はじめての「笛」をテーマにした会には会員準会員の皆さま他30名の皆さまが単衣の小紋や紬、御召しなどでご参加くださいました。
講師としてお招きしたのは歌舞伎座や国立劇場でご活躍中の福原鶴十郎先生と望月輝美舗先生。
新田院長からの紹介の後、早速お持ち頂いた十数本のさまざまな笛の素材、種類、特徴、用途などを望月先生の実演を交えながらうかがいました。
中でも興味深かったのは600年以上前から形を変えていない能管。
名前の通り能に使われる笛で、会場に高い笛の音が響き渡ると凛とした空気に変わり背筋がのびるようでした。
お楽しみは歌舞伎などで使われる虫笛と鶯笛の体験。
福原先生のご指導により参加者全員が上手に吹けるようになりました。
また休憩時間ではお土産に笛を求める方も多くいらっしゃいました。
後半は望月先生のミニコンサート。「さくらさくら」にはじまり、短期間でも吹けるようになる「たこたこあがれ」「ほたる」からホッコリした気持ちになる中島みゆきの「糸」童謡「ふるさと」そして参加者からのリクエストSMAPの「夜空ノムコウ」フィナーレはスティービーワンダーの「イズントシーラブリー」と笛を身近に感じられる楽しい時間となりました。
お食事は無花果、じゅん菜、蓮の芽、おくらなど様々な初夏の食材を散りばめ、更に和菓子水無月に見立てた豆腐などもあり、見ても食べても美味しい和会席でした。
お酒も少しすすみ華やかで賑やかな会になりました。
ご参加の皆さまご協力ありがとうございました。
来春は皆さまのお庭へ笛の音に鶯が集まることを願っております。
明治座150年記念「大逆転!大江戸桜誉賑(おおえどかーにばる)」を楽しもう!
静かに細かい雨が降る3月最後の日曜日。
明治座に続く浜町公園緑道の染井吉野は満開!地元商店街によるイベント「裏日本橋桜まつり」もあり周辺は早くから賑わいが見られました。
この日は会員・準会員の皆さま他33名が桜の小紋や名古屋帯、花びらの半衿、桜色の帯締めなどを調和し春らしい装いでご参加くださいました。
舞台は日本のエンターテインメントに欠かせない松平健さん、コロッケさん、久本雅美さん、そして檀れいさんらによる時代劇。
物語は江戸を舞台に殿さま夫婦(松平健・檀れい)と傘職人夫婦(コロッケ・久本雅美)という立場の違う二組の夫婦が入れ替わって巻き起こる騒動を軸にコロッケさんを中心に北島三郎・森進一・五木ひろし・細川たかし・淡谷のり子らのモノマネがたくさん盛り込まれました。
中でも映画「となりのトトロ」のネコバス↗のモノマネを松平健さんの後に檀れいさんが披露した時は拍手喝采。
また舞台狭しと駆けまわるばかりか、お客様との対話も笑いに換える久本雅美さんのアドリブ。
時間を忘れてしまうような客席を巻き込んだ楽しい舞台となりました。
エンディングは待ってました「マツケンサンバ」!!キラキラのスパンコールに身を包んだ松平健さんを中心に出演者全員で「オーレオーレマツケンサンバ♪」客席からは沢山のペンライトが左右に揺れ会場は、大盛り上がり。
クライマックスでは舞台左右から打ち出された金色のテープが降りそそぎ1階中央の私たちもキャッチ!サンバの余韻が残る中行われた舞台挨拶も4人の掛け合いが笑いを誘い最後の最後まで楽しませてくれました。
笑いあり!涙あり!なんでもありなエンターテインメント時代劇、そして幕間では明治座特製のお弁当を歓談しながら楽しみました。
初代国立劇場さよなら公演「歌舞伎&落語 コラボ忠臣蔵」を楽しもう!
秋気の深まりを感じる着物日和。青山華の会発足以来、歌舞伎や文楽の鑑賞を中心にお世話になってきました国立劇場のさよなら公演に会員・準会員の皆さま他33名の皆さまが思い思いの着物姿でご参加くださいました。恒例の事前レクチャーは国立劇場のご協力により、なぜ仮名手本忠臣蔵と名付けられたのかからはじまり、忠臣蔵六段目 早野勘平の死に至るまでの大筋と春風亭小朝師匠のアイデアによって今回の企画が実現したことをうかがいました。また現在の国立劇場はさよなら公演を終えたのち、伝統芸能鑑賞を介して様々な形の交流が可能な施設に生まれ変わる準備が進んでいるとのことでした。
劇場に移動してからトップバッターは小朝師匠の落語「殿中でござる」。時事ネタでグッと笑いの世界に引き込まれた後、菊池寛の小説「吉良上野の立場」をアレンジした創作落語に聞き入ります。
師匠が中座されての太神楽はお見事!鏡味仙志郎さん仙成さんが玉、傘、金輪、茶碗などを巧みに使いこなす芸は会場に緊張感が走りました。
後半、小朝師匠の落語は古典「中村仲蔵」。忠臣蔵五段目悪役定九郎を演じる仲蔵と女房お岸の噺は次の歌舞伎への誘いとなりました。
長幕間でご一緒に食事を済ませた後はいよいよ歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」。五段目は中村仲蔵が考案した型で中村歌六が白塗りの顔・手・足に黒の紋付を尻端折りし、真っ赤な血糊をつけた不気味な迫力の定九郎に引き寄せられました。
六段目は誤解が解けて名誉な敵討ちの連判状に血判を押す勘平の命を振り絞った姿を演じる中村芝翫に、鐘の音が余韻を残した幕切れ。事前レクチャーと落語のおかげで緊張感ある舞台にいつもより深く入り込めたコラボ忠臣蔵に大満足の一日でした。
~「寄席」を楽しもう!@国立演芸場~
大型で勢力の強い台風14号がゆっくりと北上している三連休の最終日。
青山華の会はじめての国立演芸場での寄席の会にはコロナ禍に入ってからは最高の37名のご参加がありました。
寄席に入る前の華の会恒例事前レクチャーでは、長年NHK「おかあさんといっしょ」のレギュラーだった古今亭志ん輔師匠から寄席とは何か?色モノとは何か? からはじまり師弟関係や稽古の様子、寄席での出演料の配分など高座では聞くことの出来ない話をお聞きすることが出来ました。
休憩をはさんでお食事の前に国立演芸場より緞帳と同じ富士山の手拭いのプレゼント。これから1年間にわたりサヨナラ公演を行い6年掛けて新しい施設に生まれ変わることをうかがいました。
お食事は美しい器に盛りつけられた二色の菊花が添えられた胡桃豆腐と胡桃のメイプルシロップ煮、大きな菊葉からそっと顔を出している裏ごしされた可愛い焼き芋をはじまりに、ホテルグランドアーク半蔵門の実りの秋の会席を堪能しました。
場所を変わって国立演芸場は外の定まらないお天気も気にならない、どこか懐かしくもゆったりとした空間。
そこで若手落語家のフレッシュな噺あり、タネあかしが楽しいマジックあり、ハーモニカを吹きながら歌うギター漫談あり、京浜東北線車内アルアル創作落語あり、そしてトリは風格を感じる志ん輔師匠の古典「宿屋の富」。それぞれの笑いの世界を存分に楽しむことが出来ました。
帰路、近隣にある英国大使館前にはイギリスの母の国葬にあたり沢山の献花がありました。合掌。
~待ってました 桜花爛漫 兼好落語@KKRホテル東京~
千鳥ヶ淵の染井吉野が満開となった4月最初の日曜。昨年1月、5月、9月と3回にわたり非常実態宣言により延期、中止を余儀なくされた三遊亭兼好師匠の落語の会。
待ちに待った会員、準会員の皆さま他30名がご参加くださいました。冒頭、院長の挨拶の後、会場には出囃子が流れ大きな拍手の中、兼好師匠が高座に上がります。この日のまくらは、師匠お得意の時事ネタ。コロナ感染者に対するお役所の対応の遅さ、予防接種に対する自治体ごとの対応の時間差など、風刺の効いた話で早々私達を笑いの世界へ誘います。
この日の噺は、強情っぱりで負け惜しみの強い男を主人公にした「強情灸」と仲良し二人が互いに酒を売り買いする「花見酒」の古典落語を二本。ともに、師匠の表情、仕草から目が離せない程ググっと引き込まれ笑いに溢れる時となりました。 休憩をはさんでお楽しみのお食事は、桜豆腐に蕨、蚕豆、海老を揃えた先付にはじまり、嬉しい季節いっぱいの会席を賑やかに堪能しました。 久しぶりにビールも少し頂き、お話もはずみ日常に戻りつつある喜びを感じる春の日となりました。
ご参加の皆さま、ご協力ありがとうございました。
~国立劇場開場55周年記念 文楽公演を楽しむ会~
北京五輪での日本勢の活躍に目が離せない日が続く三連休最終日。
今年はじめてての青山華の会は、2年半振りに文楽を楽しみました。
先ず恒例の事前レクチャーは舞台と鑑賞のポイントを国立劇場の渡辺哲之様からうかがいました。
舞台は上手、太夫と三味線が演奏する場は「床」。
その上の回転する台を「盆」。
このスペースを担当する方は「床世話」と呼ばれ、盆は現在でも人力で回転させるそうです。
また、舞台には高さが異なる3つの手摺があり、客席との境、地面の高さ、家の床の高さにそれぞれ設計されていることなど分かりやすく説明していただきました。
この日の演目は3本。
始めは、複数の太夫と三味線による掛合演奏の“景事”「二人禿」は、華やかな舞台。
レクチャーを受けたばかりなので、太夫の前に置かれたそれぞれに異なる意匠の見台や上手下手にある小幕に染め抜かれた竹本座と豊竹座の紋にも目がいきます。
昼食をはさみ2本目は“時代物”。
満開の桜を背景に「トーザイこのところ“御所桜堀川夜討弁慶上使の段”あいつとめまする太夫~」の口上がはじまると不思議と気持ちは舞台に向かい筋を確認しながら楽しむことが出来ました。
最後の“世話物”「艶容女舞衣」は、弁柄色が印象的な背景で、喜怒哀楽を太夫と三味線が一体となって語ります。
そして半七の妻が行灯に手をやり「今ごろは半七様どこにどうしてござらうぞ」の名セリフ。
文楽の魅力をそれぞれに楽しめた演目構成でした。
ご参加の皆さま、ご協力ありがとうございました。
しつらい入門②~お部屋に「季節」と「感謝」を盛りましょう~
冬将軍もこの日はお休み。
穏やかな師走の青山華の会は、コロナ禍で中止が続き3月以来の久しぶりの開催となりました。
今回は、昨秋ご好評を頂きました高等師範科特別講座を担当している落合惠子先生の「しつらい入門」の続編。
冬至、クリスマス、お正月、七草、節分そして立春のしつらいの実演です。
まずは、冬至。
冬至を過ぎると1日1日、日が延び陽の力を頂ける「一陽来福」を蓮根、人参、南京、金柑… 最後に「ん」がつく実りを盛り、「運」が上向くよう祈り、神様に供え、それを頂くそうです。
クリスマスは、緑と赤の実りに正月へ向けてあかめ柳を添えます。
お正月は、松に葉ぼたん、干支の置き物に南天の実。
七草は、先生のお庭の草を七つ寄せ、ガラスの器へ差し、人参の水耕栽培がアクセント。
節分は、赤鬼の可愛い手ぬぐいに擂りこぎ棒、柊を豆殻を重ねた枡から下ろします。
立春は、菱形の赤い布の上に大内人形を置き、ふきのとう、金柑、つわ蕗の葉と季節の花で囲みます。
「蕗」は、「富貴」に通じ良く用いられるそうです。
6つの連作をテーブルいっぱいに美しくまとめられ撮影タイム突入。
休憩を挟んでからは、アルカディア市ヶ谷の和食を皆で先生の作品を囲みながら頂きました。
ご参加の皆さま、ご協力ありがとうございました。
~大江戸寄席と花街のおどり~
甘酒横丁の桜は、見事に満開を迎えました。
この日のご集合は、老舗 人形町今半。
ご挨拶の後、二階の風情ある大広間で竹の子、うるい等春の食材を添えられた黒毛和牛のすき焼きを堪能しました。
お食事が終わる頃には雨が止み、この日のために作られた人形町散策マップを片手に甘酒横丁散策へ。
老舗の専門店、弁慶像、浜町公園などをゆっくり楽しみながら明治座で再集合して観劇です。
今年で10年目を迎え、この日が千穐楽となる「大江戸寄席と花街のおどり」第1部は「和太鼓・太神楽・落語」。
幕開けは迫力ある大きな太鼓の音に始まり、顎に乗せた棒の上に板や茶碗を重ね上げ富士の姿に見立てたり、傘の上で金輪や升を乗せて回す女性の太神楽、花魁に恋した若者が目出たく結ばれ商売が上手くいく古典落語「いくよ餅」で笑いました。
第2部は「花街のおどりとかっぽれ」。
花鳥風月をテーマに6つの花街の芸妓が花は華やかに、鳥は愛らしく、風はたおやかに、月は静かに、踊りと演奏を披露してくれました。
また、お座敷の雰囲気に誘ってくれたのは現在6人だけになってしまった幇間の芸「カッポレ、カッポレ、ヨイトナ、ヨイトナ~」場内が賑やかになり、黒留袖に赤い名入提灯を持った芸妓全員の舞が圧巻のフィナーレ。
明治座三田社長の三本締めでお開きとなりました。
私達の街 東京に伝えられた伝統芸能に触れこれからも継承、発展することを願いたいと思う舞台でした。
~知ることにより繋がる広がる「陰陽五行説」入門~
いつもならイルミネーションが灯ると共にジングルベルに賑わう表参道も今年は静か。
非常事態宣言以来、生活が一変してしまった今年最後の青山華の会は、原宿南国酒家が会場でした。
会場を訪れた皆さまの着物や帯もいつもより少し控えめ。
講座を担当していただいた文化講義科の氷川まりこ先生をはじめ江戸小紋が多く見受けられました。
講座の前半は「陰陽説」。
神社寺院の入口に座する狛犬やお正月の玄関を飾る門松、神社参拝の二礼二拍(柏)手一礼、和歌の五七五七七等を例にとり、万物を陰と陽に分ける考え方の解説を。
後半は「五行説」。
こちらは万物が木・火・土・金・水 五種類の元素から成り立ち、互いに影響しあうことを解説。
鯉のぼりの吹流しや相撲の土俵をスクリーンに映し、青・赤・黄・白・黒(=紫)の5色が私達の暮らしの中に根付いていることを教えて頂きました。
講座の後は、お楽しみのお食事会。
海老や蟹を中心にアレンジをお願いした海鮮中華をご一緒しました。
お腹いっぱいのお帰りには、可愛いクリスマスブーツに柚子を添えてお土産とさせて頂きました。
ご参加の皆さま、ご協力ありがとうございました。
しつらい入門~お部屋に「季節」と「感謝」を盛りましょう~
日ごとに秋らしさが深まり、この日を今年の単衣の着納めとなさった方も多かったのではないでしょうか。
およそ7か月振りの開催となりました青山華の会は、青山校の御近所IVY HALL(旧青学会館)におきまして、昨年より高等師範科で特別講座を担当していただいている落合惠子先生によるレクチャーをお願いしました。
先生が準備して下さったのは、尾花(ススキ)、菊、やなぎの根、バラの実…そして柿、いも、ぶどう、くりなどなど。
また、先生の思い出のある木彫りのうさぎ、牛の土鈴や干支の置き物。
これらを実際に十五夜、十三夜、冬至、年の瀬をテーマにして次々に黒い塗りの台に置いていきます。
しつらいとは何か?大切なのは行事そのものではなく「祈り」と「感謝」。
季節の花や実と一緒に身の回りにあるものを活かすことによって忘れかけていた思い出がよみがえることをお話ししてくださいました。
レクチャーの後、お楽しみの食事会は秋刀魚、慈姑、海老芋、きのこなど秋の食材をふんだんに使った。
和会席をご一緒しました。
お帰りにはカボチャの巾着にお菓子を詰めたハッピーハロウィン!がお土産。
ちょっぴりお酒もすすみ、しつらいの実演で豊かな気持ちになった秋のきものの一日となりました。
ご参加の皆さま、ご協力ありがとうございました。
~浄瑠璃を身近に感じましょう@KKRホテル東京~
三連休最終日は、きもの日和となりました。
今回は、古典芸能には欠かすことのできない音曲「浄瑠璃」がテーマ。
ゲストには国立劇場第1期文楽研修を修了され、文楽の舞台を経て現在は、歌舞伎座でご活躍の義太夫三味線奏者 野澤松也先生をお招きしました。
「三味線」「義太夫」のお話にはじまり「文楽」と「歌舞伎」の違い、そして三味線の関わり方との違い等に拡がりました。
筋や動き、または衣裳に気持ちが向かいがちな文楽、歌舞伎の鑑賞も三味線の音が役者の心情やストーリーでの重要な場を伝える効果音としての役割と知ると舞台を見る楽しみも増えそうな気がしてきます。
この日の演目は、古典「本朝廿四孝~奥庭狐火の段」。
そして先生ご自身がお子様向けに創作された「えん魔大王」。
熊本県の民話へ節をつけたものだけに分かりやすく笑いを誘ってくれました。
お楽しみの食事会は、先生とのご縁を作って下さり、この日西陣から応援に駆けつけてくれた服部秀司さん(服部綴工房)の乾杯のご発声に始まり、春の食材をふんだんに使い美しく彩られたお会席を楽しみました。
お酒も進み会員の皆さまの頬も桜色。
華やかで賑やかな一日にご協力をありがとうございました。
~オペラからゴスペルまで「聖夜の奇跡」X’masコンサート~
クリスマスのイルミネーションが街を彩る師走の日曜日。
今年最後の青山華の会は東急プラザ赤坂内のスウェーデン料理レストラン「ストックホルム」で始まりました。
鰊を中心としたスウェーデンの伝統料理スモーガスボードは、この日クリスマス特別メニュー。
食べきれない程のたくさんの種類のお料理を少しずつ頂きながらデザートまでゆったりとした時間をお楽しみ頂きました。
お食事の後は、歩いてホテルニューオータニを経由し、紀尾井ホールでの歌うクリスマスコンサート「聖夜の奇跡」の鑑賞です。
司会の長谷川初範さんを超えるピアニスト加藤昌利さんの楽しいトーク。
元バスケットボール選手だったテノール西村悟さんとオペラ界のスター嘉目真木子さんの素晴らしい歌声。
元宝塚男役トップスターの北翔海莉さんの力強くも華やかな舞台。
それは、もう圧巻! 誰もが聞き覚えのあるクリスマスソングの数々は聴いているだけで幸せな気持ちにしてくれました。
ラストは、SilentNight(きよしこの夜)を会場内全員で大合唱。
温かな気持ちになれたフレンドリーな歌うクリスマスコンサートになりました。
ご参加の皆さま、ご協力ありがとうございました。
~国立劇場 仲秋文楽公演「心中天網島」~
日ごとに秋らしさが増し、この日薄ものから単衣に変えられた方も多かったのではないでしょうか。
秋のはじまりの青山華の会は、1年半振りとなります文楽鑑賞。
恒例の事前レクチャーは、国立劇場技芸員三味線の鶴澤清公さんをお招きしました。
お話しは、三味線の種類にはじまり、三味線の糸は絹を米の糊で固めウコンで染めるなど皮や竿の素材のことや、舞台での効果音としての役割や、演奏中に皮が破れたり糸が切れたりのアクシデントの対応や、座り方と袴の仕立て方の違いなど盛り沢山。
楽しくうかがいました。
舞台の見どころは、紙屋治兵衛と遊女小春が命を絶つ「道行名残の橋づくし」。
5人の義太夫と5人の三味線による迫力のあるクライマックスに負けない人形の動き。
幕が下りると心中ものとあってかどこか艶っぽくも物悲しく聴こえる三味線の音が心に残る舞台でした。
お食事は京懐石の老舗美濃吉が京都の食材をふんだんに使ったお弁当。
そして、高等師範科院長講義でお世話になっている伊勢半本店 紅ミュージアムの紅花茶をお土産とさせていただきました。
ご参加の皆様、雨の中ご協力ありがとうございました。
~世界遺産「富岡製糸場と高山社跡」バスツアー~
令和初めての青山華の会は、記録的な暑さと国賓トランプ大統領来日による大きな交通規制で始まりました。
今回は、皆様からのリクエストにお応えしておよそ10年振りに富岡の街をたずねるバスツアーでした。
午前中は、富岡市に隣接する藤岡市にある高山社情報館にて解説員さんが青山華の会のために特別に準備して下さった資料を使って、分かりやすい養蚕業の歴史のガイダンスを受けてから高山社跡へ移動。
皇居内の紅葉山御養蚕場のモデルとなった高山社跡2階養蚕室への急な階段をきもの姿で上り見学しました。
お楽しみのランチは、養蚕業全盛の古き良き時代の風情を残した和采屋源氏で地元の食材を中心としたお料理を賑やかにご一緒しました。
午後は、富岡製糸場で沢山の大きな窓を有し存在感ある繭倉庫を背景に集合写真を撮ってから、敷地内にある社宅、検査人館、診療所そして国宝にもなっている長大なレンガ造りの繰糸場などを解説員さんのガイドを受けながら見学。
自由行動の時間は座繰り体験、ショッピング、カフェで一息などそれぞれにお楽しみ頂きました。
帰路は、テレビでトランプ大統領の千秋楽観戦と炉端焼き夕食会を視聴。
盛り沢山のツアーになりました。
ご参加の皆さま暑い中をご協力ありがとうございました。
~「鼓」を知ると興味が拡がる@IVY HALL~
東京の桜開花宣言があった暖かな春分の日。
青山校の御近所 IVY HALL(旧青学会館)には、桜の柄をはじめ華やかな春を感じさせる装いが集まりました。
今回は、能や歌舞伎をはじめ様々な民族芸能に欠かすことのできない日本特有の伝統的な楽器「鼓」がテーマ。
講師には、歌舞伎座、国立劇場などでご活躍の囃子方 福原鶴十郎先生をお迎えしました。
前半は、小鼓を組み立てるところを見ながら、鼓の歴史や種類そして古典芸能との関わりについての説明があり特に、歌舞伎役者さんとのこぼれ話は楽しく伺いました。
後半は、能や歌舞伎の舞台さながらの演奏を間近で聴かせて頂いた後、参加者全員が小鼓に挑戦。
3人ずつ舞台に上がり、左手で小鼓を待ち、右肩に構え、右手の力を抜いて打ちます。
「ポン。
ポン」と抜けるような音が響くと拍手の中、笑顔がいっぱい。
お楽しみのお食事は福原鶴十郎先生とのご縁を作って下さった服部秀司氏(服部綴工房)の乾杯のご発声に始まり、春の食材をふんだんに使った和会席を楽しみました。
お酒もすすみ華やかで賑やかな春の1日となりました。
ご参加の皆さま、ご協力ありがとうございました。
~ブロードウェイ X'masを楽しむ会~
誰もが笑顔になれるクリスマス。
今年最後の青山華の会は、渋谷ヒカリエ東急シアターオーブでブロードウェイクリスマスワンダーランドショーを楽しみました。
ステンドグラスをイメージした照明に、天井まである大きなクリスマスツリーを背に舞台左右いっぱいのラインダンスや軽快なタップダンス。
ゴスペルからポップスまで息つく間もなく歌われる数々のクリスマスソング。
そして舞台上に設けられたスケートリンクでは、華麗なスケートショーと圧巻のステージでした。
後半ではダンサーらが舞台から客席に降り、ムードを高めるばかりか、サンタクロースは観客らにハイタッチのサービス。
本場ブロードウェイのエンターティナーたちは、理屈抜きにクリスマスを楽しむことを教えてくれました。
終演後は、主催のキョードー東京さんの計らいで劇場客席でダンサーとの記念撮影、ホワイエに移動してからは、撮影用パネルやクリスマスツリーをバックに写真を撮り、ショーの余韻を楽しみました。
お食事は、劇場前「ザ・シアターテーブル」でイタリアンを渋谷の街を見下ろしながらご一緒しました。
ご参加の皆さま、ご協力ありがとうございました。
~たっぷり三遊亭兼好落語@KKRホテル東京~
夏の日差しを思わせる快晴の敬老の日。
およそ2年ぶりにお迎えした三遊亭兼好師匠は、期待を裏切ることなく早々笑いの世界へ私達を誘います。
時事ネタは、高校野球決勝戦の勝ち方、スポーツ界の残念な上層部、病院内での熱中症、官僚の不祥事そしてセクハラ・パワハラと盛り沢山。
異常だった今年の夏の出来事を笑いで振り返らせてくれました。
そしてこの日の噺は古典「青菜」。
鰹節をいっぱいかけた青菜のお浸し、日なたに置いて生ぬるくなったお酒、鯉のあらいの下の大きな氷を口いっぱいほおばる音に過ぎた夏を思い、植木屋と大工の掛け合いにハンカチで目を押さえながら笑いました。
お食事は、子持ち鮎に松茸ごはんなど彩りも美しい秋の味覚いっぱいのコースを賑やかに楽しみました。
解散後ホテルを出て見上げた神田方面の空は、過ぎた夏を思う日に相応しい色でした。
ご参加の皆さま、ご協力ありがとうございました。
~「陸王」で話題の足袋のまち「行田」バスツアー~
主役は桜花から新緑。
この日は、きもの日和。
旅行日和。
青山きもの学院を出発したバスの最初の目的地は、行田市の手前、熊谷市にある片倉製糸工場の繭倉庫を改修して作られた「片倉シルク記念館」。
昭和のはじめ、工場敷地には工員のための寮、プール、バレーコート、談話室、カルチャー教室など充実した環境が整えられていたことは、横浜シルクセンターでは見てとれなかった養蚕、製糸産業の側面でした。
行田市に入ると先ずは、登録有形文化財足袋御殿 「彩々亭」で春の彩を感じる美味しさいっぱいのランチタイム。
こちらでは、行田市の迎賓館として使われていた建物や庭園、そして金庫などの説明をうかがいました。
食後は、以前足袋工場だった「足袋と暮らしの博物館」で13工程を分業する職人さんの作業を見学。
その後は、至る所に見られる大きな蔵や木造の工場が点在する町から、昭和の栄華を感じる自由散策。
お天気が味方してくれたこともあり、あっという間の楽しい一日となりました。
ご参加の皆さま、ご協力ありがとうございました。
~国立劇場 如月文楽公演 近松名作「女殺油地獄」を楽しむ会~
平昌オリンピック男子フィギュアで羽生結弦選手が金、宇野昌磨選手が銀を獲得し日本中が盛り上がった土曜日の夕方、青山華の会は、国立劇場で文楽鑑賞を楽しみました。
ご好評を頂いている事前レクチャーの今回の講師は、豊竹芳穂太夫。
文楽とは…からはじまり、子供、男性、女性、お年寄りなどの声の使い分けや、見台、床本、尻引、腹帯、オトシなど実際に舞台で使われている道具をご持参頂き大阪弁で笑いをはさみながら説明してくださいました。
場所を変えて小劇場、舞台での最大の見せ場は「豊島屋油店の段」。
放蕩三昧の末、他人の金銀を強奪した与兵衛が油樽を倒し油まみれになって逃げ惑う女房を殺害する場面。
歌舞伎の立ち回りとは違った6人の人形遣いの息のあった激しい動きに釘付けです。
そんな与兵衛を、真の悪人でないと結び、胸に迫るものを感じたところで幕となった近松門左衛門の名作「女殺油地獄」でした。
ご参加の皆さまご協力ありがとうございました。
~年忘れ「読響×第9」を楽しむ会~
冬将軍もこの日はお休み。
穏やかな年の瀬の青山華の会は、東京芸術劇場コンサートホールで師走の風物詩ベートーヴェン交響曲第9番合唱付きを鑑賞いたしました。
開演前には、お隣のホテルメトロポリタンの落ち着きあるお部屋から大きなクリスマスツリーを見下ろして賑やかに和食ランチ。
年の瀬の慌ただしさから少しだけ解放されて、きもの談議に花が咲きます。
この日は「コンサート」「クリスマス」「冬景色」など思い思いのテーマにきものや帯、帯〆、帯揚げ、バッグなどお洒落にコーディネイトを楽しむ方が多く見受けられました。
♪おお友よ、この調べではない!さらに心地よく喜びにあふれる歌を共に歌おう!(第4楽章「喜びに」)♪ベートーヴェンが第9に込めたのは「友人や愛する人がいる人生の素晴らしさ」とのこと。
指揮者サッシャ・ゲッツェルに読売日本交響楽団と新国立劇場合唱団がひとつになった圧巻の第4楽章のあとは、きもの友達、大切な家族、そして2017年のすべてに感謝し大きな拍手を送りました。
ご参加の皆さま、ご協力ありがとうございました。
2018年も「青山華の会」を引き続きよろしくお願い致します。
~国立劇場 錦秋文楽公演~『玉藻前曦袂』を楽しむ会
心配された台風はどこへやら…集合時間にはすっかり華の会日和となりました。
今回の青山華の会は4月の女義太夫演奏会の連鎖公演となる文楽「玉藻前曦袂」。
恒例の事前レクチャーでは国立劇場伝統情報館レクチャー室を貸し切り、東西文楽の違い、舞台の見どころ、パンフレットの大切さ等を長年舞台監督を務められた松尾宰氏よりうかがいました。
舞台は、華やかな「清水寺の段」で始まり盛り上がりはじめたのは中盤の「神泉苑の段」から。
天から黒雲が降り、玉藻前に化けて日本を魔界にしようと企む九尾の狐の登場に大きな拍手。
以降、玉藻前=妖狐に目が離せません。
人形のカシラを回転させて妖狐から玉藻前、玉藻前から妖狐に瞬間に変えてしまう技は、何度見ても手品の様。
「廊下の段」では、暗闇に白い煙の中、玉藻前の全身が妖しく輝き始める場面。
「祈りの段」では妖狐の宙乗りの場面、大詰めの「化粧殺生石」では雷、座頭、女郎などの人形七変化、早変わりの場面。
「面白かった!」 「文楽にハマりそう!」 「楽しかった!」「来て良かった!」とのご参加者の皆様の声に感謝。
ご協力ありがとうございました。
~女義太夫演奏会「はなやぐらの会」と「ほり川」の日本料理を楽しむ会~
染井吉野は華吹雪の頃を過ぎ、八重桜が満開の紀尾井町。
初めて触れる女義太夫はいかなるものかと、心浮き立つ思いで会は始まりました。
前回に引き続き、氷川まりこ先生による「玉藻前曦袂」の解説に始まり、賑やかな昼食の後、お隣の紀尾井ホールに移動して橋本治氏によるお話。
これでなじみの少ない女義太夫演奏会も聴く準備は万端。
さぁ、いよいよ女義太夫です。
「トーザーイ」の声で始まれば、何とカッコイイ!肩衣姿の人間国宝 竹本駒之助師匠は81歳の年齢を感じさせない声の張りと表現力。
鶴澤寛也さんの力強い三味線にのせてたっぷりと聴かせてくれました。
内容は少々聞き取れなくても事前レクチャーのお陰で充分に楽しむことができました。
演奏後ロビーでは寛也さんを囲んでの記念撮影もでき大満足の春の一日となりました。
お食事は、ホテルニューオータニ「ほり川」にて彩り鮮やかな季節の味わいを盛り込んだ日本料理を美味しく頂きました。
ご参加の皆様、ご協力ありがとうございました。
~国立劇場開場50周年記念~ 野村万蔵氏 狂言「呂蓮」の会
立春を過ぎ陽の光はやわらいでいるものの空気は凛と冴え、本年最初の青山華の会・能楽鑑賞にふさわしい日和となりました。
国立能楽堂研修舞台を貸し切っての氷川まりこ先生のレクチャーは解り易く、難しいとか眠くなると敬遠されがちな能が、私も楽しめそうだぞ!に変わっていくようでした。
舞台裏の見学では、常には入れない奥まで拝見させて頂きました。
揚幕をくぐり、橋掛りから舞台に上がった時は皆興奮気味。
集合写真撮影までして頂き大喜びでした。
さて眼目の本公演。
野村万蔵さんの「呂蓮」は素直におかしくクスクスと笑い、「葵上」はレクチャーの賜物でそれぞれの理解と想像で楽しめたことでしょう。
夕刻、能楽堂を後にすれば、道々漂う梅の香りに今日を重ね心豊かな一日を感謝するのでした。
お食事は、「ル・リール」にてアンチエイジングをテーマにした優しいフレンチを美味しく頂きました。
ご参加の皆様、ご協力ありがとうございました。
~青山華の会発足20年を祝う会~ 「兼好落語と共に」
師走最初の日曜日は穏やかで、暖か。
皇居周辺のさんざめきに包まれたKKRホテル東京「たけはし」の情緒ある和室を貸し切り101回目の青山華の会は始まりました。
まずは、落語のために準備されていた高座に上がっての理事長のご挨拶。
これには、一同大盛り上がり!すでに寄席の雰囲気です。
続いて登場は、おなじみ三遊亭兼好師匠。
軽妙洒脱な語り口で私たちを上げたり下げたり自由自在!次第に噺へと誘われ、江戸へタイムスリップ。
小気味良い語りと間、程よい空間が何とも贅沢な大人の時間です。
笑って笑って、涙が出るほど笑って…さぁこれからどうなる?の場面で噺はシュンと終わり。
続きはお後のお楽しみとなる祝会でのお決まりなのだそう。
兼好師匠の粋なご祝儀に噺家と聞き手が共鳴する落語の醍醐味を充分に楽しみました。
お食事は、祝会にふさわしいおめでたいお膳にお酒も進み大変朗らかな会となりました。
お帰りには、あんこの彩りが何ともきれいな人形町 玉英堂彦九郎さんの玉饅をお土産とさせていただきました。
ご参加の皆様、ご協力ありがとうございました。
~江戸を舞台にしたマスカーニの歌劇~「イリス(あやめ)を楽しむ会」
この日、100回目を迎えた青山華の会は記念の回にふさわしく華やかにオペラを楽しみました。
日本とイタリアの国交150周年を記念して企画された日本初演の「イリス(あやめ)」です。
オーケストラと歌い手と合唱団が一つ舞台に乗って作り上げるコンサート形式オペラの音楽世界は想像以上の迫力で私達を魅了するものでした。
まず、開演冒頭の合唱「太陽賛歌」の荘厳な響きがホール中を一気に飲み込みます。
さらに暗示的な衣装・簡素なセット、歌い手の制限された動きは、たっぷりとした音と歌の世界を際立たせ観客はすっかり物語の中。
大長先生の丁寧な事前解説と字幕の力も借りて初心者でも充分にオペラを楽しむことができました。
豊潤な音の世界に浸り、再び「太陽賛歌」が響き渡って感動のうちに終演。
鳴りやまぬ拍手とカーテンコールに満足の笑顔でホールを後にしました。
お食事は、タントタント渋谷にてイタリアンのランチコースを楽しみました。
ご参加の皆様、ご協力ありがとうございました。
東をどり ~江戸の粋・日本の綺麗~
楽屋に吸い込まれていく粋なお姐さん、開場前の扉の内から聞こえる三三七拍子、客席には玄人の色香漂う女性に御贔屓筋の男性もちらほらと。
この日の新橋演舞場はいつもと違う空気に包まれ、何とも言えない華やぎと緊張感が肌に伝わるようでした。
今年で92回目を数える「東をどり」は、四世宗家 家元 花柳壽輔氏総合演出によりさながら和のレビュー。
演舞場の舞台装置を存分に活かして動く美しい絵巻物か浮世絵のよう。
何よりも衣装の華やかさ、艶やかさと、所作事の美しさに目を奪われ、あっと言う間に時が過ぎました。
フィナーレでは息を飲む芸者さん方の艶姿!黒い袖にこぼれる襦袢と帯揚げの赤、白化粧に口元の紅。
見事な江戸の粋・日本の綺麗でした。
歯切れのいい口上と吉例の手締め、そして手ぬぐい投げで盛り上がりお開きとなりました。
幕間では、七軒の料亭がそれぞれ趣向を凝らしたお弁当を頂きました。
ご参加の皆様、ご協力ありがとうございました。
~二木屋の雛祭り会席と美術館めぐりツアー~
お天気に恵まれた久しぶりの「青山華の会」バスツアーは人形の町さいたまを訪ねました。
東京マラソン開催による交通規制の影響で道路はガラガラ。
スイスイ。
順調に最初の見学先になる浦和博物館に到着しました。
地域の人々の生活を紹介するこちらの博物館では、「ちょっと昔の暮らしの道具展」が開催中。
暮らしを支え、生活に密着した民具の数々、殊に昭和の道具類は懐かしく、各々の昭和を思い出しました。
続いてはこのツアーのメイン「料亭 二木屋の雛祭り」。
住宅街にあるひときわ趣深い日本家屋の門をくぐり抜けると、どこもかしこも雛祭りの室礼。
奥の大座敷いっぱいに置かれた雛壇、離れ座敷、床の間、棚という棚、軒下にまでの雛たちは、どれも二木屋主人が思いを込めて集めた時代雛。
趣向を凝らした雛会席料理に目も舌も満足した後は、暖かな日差しのお庭の池の水面に浮かぶ船に乗ったお内裏樣とお雛様を眺め大人の雛祭りを満喫しました。
埼玉県立近代美術館では学芸員の丁寧な解説の後、夭折の画家 原田直次郎の作品と現代アートをゆっくり鑑賞し、充実の一日となりました。
ご参加の皆様、ご協力ありがとうございました。
~敷き紅葉の中、東洋文庫見学と六義園散策~
三菱三代当主岩崎久彌が中国駐在の新聞記者モリソンから購入したという本は
圧倒的な存在感で要塞のように目の前にそびえ立ち迎えてくれました。
量と佇まいは期待を超えて我々に迫り、
さらに同行の学芸員の解説は想像の翼を広げさせてくれるものでした。
数々の書籍は確かに教科書で見たことが・・・・皆さんの唸り声!
歴史を反芻すると共に本物との出会いに目を見張りその重みを感じ取りました。
ランチは岩崎家と縁深い小岩農場直営の「オリエントカフェ」にてワインと共にフレンチを頂き、
初参加の方々との話も大いに弾んだひと時となりました。
つづいての六義園は名残紅葉と銀杏、そして冬支度の松が凛と美しく佇み、降り出した雨もまた一興。
ガイドの方一番のお勧めの静かな初冬の庭園を散策致しました。
ご参加の皆様ご協力ありがとうございました。
秋の始まりはピアノと共に。<br>~及川浩治リサイタル@サントリーホール~
長居の台風が去り、秋の素晴らしい日差しと高い空にほっとしてにこやかに集った皆様。
単衣の着物姿が初秋を彩ります。
自然災害の脅威や政治の動きに心痛むことの多い日々ですが今日一日は穏やかに秋へのオマージュ。
まずはANAインターコンチネンタルホテル「雲海」でのお食事。
通されたお部屋は壁一面のガラスの向こうに濃き緑の木々を映す池と滝。
旧芝離宮を模した庭園を臨みながら旬の味覚を少しずつ華やかに料じ、初秋の風情漂うお膳をゆっくり味わいました。
続いてお隣サントリーホールでのコンサート。
下手よりタキシード姿の及川氏。
椅子に腰掛け一瞬の静寂。
かくてピアノから溢れる音達は重なって、色を変え、響きながら物語する絵巻物のよう。
ショパン・リストなど心地良く体の隅々まで浸透し、心静かな瞑想の世界を楽しんで夕焼けの中にこやかに散会となりました。
ご参加の皆様、ご協力ありがとうございました。
国立能楽堂 春の狂言の会
ゴールデンウィークは狂言のカラリとした笑いで始まりました。
国立能楽堂大講義室での氷川先生のレクチャーは、奈良時代に遡る能の歴史に始まり、番組・流派の解説・時代背景までを初心者向けにかみ砕き平易な言葉で分かりやすく且つ軽やか。
レクチャー後はちょっとした狂言通になった気分にさせて下さいました。
客席に移動すると、能舞台独特の張り詰めた空気が和らいでいるのは狂言の会のゆえ?皆、笑いに来ているようです。
そして期待通りのおもしろさ。
あらゆる事柄を笑いに変換させてしまう狂言のエネルギーに力を頂き、感謝して一日を笑って過ごしたのでした。
会員・準会員・ビジターについて
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正会員は、毎月の会費が4,400円で、催し物の参加にあたっては参加費不要です。
ただし入会申込時に入会金5,500円がかかります。
催し物不参加の場合は、会則に則り青山きもの学院ギフト券をお渡しいたします。 -
準会員は、毎月の会費が1,700円で、参加希望催し物ごとに参加費8,500円になります。
ただし入会申込時に入会金1,650円がかかります。 - ビジター(正会員・準会員以外の方)につきましては、参加費15,000円になります。