辻川 美樹 様
座学が楽しい!きものに興味を持ったのは30代にはいってから「きもの文化を学びたい」という知的欲求から、座学が充実したこの学院を選びました。
───はじめて、きものを着たのは?
小学5年まではオランダにいたので七五三も経験していなかったんです。きものに対して特別な思い出はないままでした。6年の頃、日本に戻ってお正月に着たのがはじめてだったように思います。
───着付けを習おうと思ったきっかけは?
実は、長い間きものに興味はありませんでした。学生の頃、日本美術史を勉強していて、民芸から織物に興味を持ち、自分で織り機を購入し、織物を習ったりしていたんです。それでも、「織ること」「布」への関心で、「着る」ことへの関心はありませんでした。 その後イギリスに留学したとき、自分は日本のこと何も知らないと思いました。帰国後、日本舞踊をはじめたり、様々なことが複合的に重なってきて、ようやく”きもの”にぶつかったんです。この辺で、きものやっておこうかなという(笑)。縁はあったんですね。
───なぜ、青山きもの学院を選んだのですか?
友人から“座学がある”って聞いたんです。元々、日本美術史を学んでいたこともあり、”きもの文化史”を学びたいと思っていて『座学があるならやりたい!』と申し込みました。ほかにも『無理にきものを購入させられることはない』と友人が話していたので安心してこちらにしました。
───実際に入学されていかがですか?
実は入る前、”着付けの先生は怖い”というイメージを持っていました。きものを着ている人は、ストイックで怖そうって。でも、実際はとてもフランクで『これじゃなきゃだめ』という教えではなく、わたしの好みもおおらかに受け入れてくださいます。生徒同士も仲がいいです。授業の後にお茶しながら先生も含めて2時間くらい話していたり。プライベートでも会って食事に行くなどしています。
───ほかに、青山きもの学院でよかったことありますか?
授業の振替ができることもたすかってます。仕事や風邪などでどうしても休まなきゃいけないときがありますから。あと、お菓子やお茶が出るのもよかったり(笑)
───師範科のクラスで産地見学に行かれたりするそうですね。いかがですか?
先日、シルクセンターに行きました。絹がどのように日本に入ってきて発展したとか、蚕の種類など、勉強になります。今度は京都に西陣の見学があるのですが、楽しみにしています。文献を読んで学ぶのとは違う貴重な体験をさせていただいています。
───今日のきものもお似合いですね?
わたしは裄(ゆき)があるので、男物の反物を使うことが多いんです。今日のきものもそうです。塩沢紬(新潟県)です。シンプルなコーディネートが好きですね。
───これからどのように活かしていきたいですか?
学生時代に日本美術史を学んで、学芸員の資格もあるので、美術館で働くことも考えたんですけど、しっくりこなくて。これからはまだわからないのですが、ここで学んだことも何か繋がっていくかもしれませんね。専門的な施設で働くとか…狭き門なので、まだわからないです。でも、座学好きですね。本当好きです。
───海外にお住まいだった経験もあるので外国の方にきもの文化を知っていただくのもいいですね?
それより日本の方ですよね。需要がないと廃れていってしまうので、文化を伝えたいです。
───辻川さん、日本の文化を大切にされているのが伝わりました。座学楽しそうですね。
お話ありがとうございました。そのほかのお声について
そのほかのお声については、学院で学んでいる生徒の皆さんの感想をご覧ください。